世の女性を虜にする、エルメス バッグ ピコタンのケリーバッグ。その魅力はエルメスらしいこだわりが詰まったデザインにも表れています。
ケリーらしさを感じるデザイン的特徴や、ディテールなどをチェックしていきたいと思います。
一歩踏み込んだこだわり ― 「内縫い」と「外縫い」
ケリーには、「内縫い」「外縫い」という2種類の縫製があることをご存知ですか?外縫いとは、ステッチが表面に見える製法で、かっちりとした台形フォルムが特徴。内縫いは、外縫いを裏返した状態のもので、縫い目が表に出ず角が丸く柔らかなフォルムです。
ビジネスシーンやちょっとかしこまった席にはきっちりした印象の外縫いを、フェミニンで柔らかな印象にしたいときには内縫いを、とTPOや演出したい雰囲気によって選ぶのがおすすめです。
写真左側が「内縫い」で、右側が「外縫い」。同じカラーで並べてみると、違いが分かりやすいですね。
ショルダーストラップ、底鋲など、機能的なディテールも充実
エレガントなバッグでありながら、底面にはしっかり4つの底鋲が付けられていて、多少重いものを入れても大丈夫なように強度や機能面もしっかり考えられています。そのあたりは、さすがエルメスといった心配り。
ケリーにはショルダーストラップが付属しているので、ショルダータイプにして使うことも可能。ミニやミニミニサイズでは、ショルダータイプで持つスタイルが人気です。
ケリーを象徴する3つのパーツ
一目見て「ケリーだな」という印象を受けるのは、特徴的なパーツが醸し出す、独特の洗練されたデザインによるところが大きいのではないかと思います。そんなケリーらしさを醸し出すのに欠かせない特徴的なパーツといえるのが、“カデナ” “クローシュ” “クロア”の3つです。
バッグとフラップを止める開閉金具付きベルト、「クロア」。その金具部分についている南京錠、「カデナ」。そして、カデナ用の2本の鍵を収納したストラップ付きのキーケースが「クローシュ」です。台形の優美なフォルムにこれらのパーツが加わることで、お馴染みのケリーらしいヴィジュアルが完成するというわけです。
「使いやすさ」を重視した、人それぞれの持ち方スタイル
上記の3つのパーツは、ケリーの特徴でもあると同時にデザイン的な魅力でもあるのですが、「使い勝手」を考えたときには少々不便なこともあるようです。開け閉めの度にベルトを外したり南京錠を外すのは手間がかかる、ということでカデナを付けずに持ったり、開閉金具を止めず持ったりという声をよく聞きます。人それぞれ、使い勝手に応じて「自分流」のケリーの持ち方があるというのは、非常に興味深いですね。